私はこれまで、長く高齢者の方の身体を見てきました。
その中で、はっきりと感じるようになったことがあります。
それは、
筋力は、衰えてから取り戻すよりも、元気なうちから守っておいた方が、ずっと楽だということです。
同じ年齢でも、身体の差が出る理由
施術をしていると、
同じ年代でも動きやすさに大きな差があることに気づきます。
- すっと立ち上がれる方
- 少しの段差で不安を感じる方
その違いのひとつが、
『体幹や下肢の“支える力』です。
加齢とともに落ちやすいのは、
体の深部にある姿勢保持筋や、股関節・お尻・太ももの筋肉。
ここが弱くなると、
- 姿勢が崩れる
- 関節に負担が集中する
- 疲労が抜けにくくなる
という連鎖が起こります。
小さな動きでも、きちんと効く理由
私がおすすめしているピラティスは、
動きは小さいですが、決して楽な運動ではありません。
ゆっくりと、
正確に、
呼吸と合わせて動く。
ごまかしがきかない分、
思っている以上に負荷がかかります。
なぜ小さな動きで効果が出るのかというと、
鍛えているのが「表面の大きな筋肉」ではなく、
体の深い部分にある“支える筋肉”だからです。
支える筋肉が衰えるとどうなるか
加齢とともに落ちやすいのは、
- 太ももやお尻の筋肉
- 体幹の深部筋
- 背骨を安定させる筋肉
これらは、
姿勢を保ち、関節を守り、
転倒を防ぐ役割をしています。
ここが弱くなると、
- 猫背になる
- 腰や膝に負担が集中する
- 疲れやすくなる
という変化が起きます。
ピラティスは、
この「支える筋肉」を目覚めさせる運動です。
だから「整えてから動かす」
ただし、
体のバランスが崩れたまま動くと、
- 使いやすい筋肉ばかり使ってしまう
- 痛めやすい場所に負担がかかる
ということが起きます。
私は長年施術をしてきて、
筋力不足よりも“使い方の偏り”の方が問題になることが多い
と感じています。
だからこそ、
- 鍼灸で体の緊張や左右差を整える
- その状態で正しく動く
この順番を大切にしています。
整った体は、
同じ運動でも効き方がまったく違います。
筋肉は「量」より「質」
若い頃のように
大きな筋肉をつける必要はありません。
大切なのは、
- 正しく働くこと
- 必要な時に支えてくれること
筋肉は、
何歳からでも応えてくれます。
ただし、
「なんとなく動く」のではなく、
意識して、丁寧に使うこと。
そこが、将来の差になります。
私の施術の方針は『トータルで生活の質を向上する』ということです。
そのために、施術後半に姿勢を意識していただくことをお伝えします。
その姿勢を維持するためにはやはり筋肉が必要になります。
無理のない範囲で姿勢を作っていくことを意識してくださる方が1人でも増えてくださると嬉しいです。
